電子書籍を使うメリット・デメリットを!本当におすすめなのはどちら?
※2024年4月14日更新
カフェや電車の中で、電子書籍を読んでいる人を見かけることが多くなりました。利用者が増えている電子書籍ですが、「紙の本よりメリットが多いの?」と思う人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、参考書や赤本、専門書・医学書、予備校テキスト・教材を専門に15年以上買取と販売を行い、500万名以上にご利用いただき、40万件以上の買取と3600万冊以上の取扱い(2024年1月時点)を行ってきた弊社が、電子書籍のメリットとデメリット、注意点をお伝えします。電子書籍を利用する前の参考にしてみてくださいね。
目次
電子書籍とは?
電子書籍はスマートフォンやタブレット、PCなどの機器を用いて読む書籍のことです。1970年代に著作権が切れた作品を電子書籍化したのが始まりで、現在ではジャンルに特化したものや絶版になった書籍の電子化など、さまざまな電子書籍サービスが存在します。
電子書籍で読めるもの
電子書籍で読めるものは、主に以下のようなものです。
・小説
・漫画
・雑誌
・実用書
・ビジネス書
・資格関連本
・絶版になった書籍
電子書籍には幅広いジャンルのものが存在します。また紙の書籍では絶版しているものが、電子書籍では読める場合があるのも特徴です。
電子書籍の利用者は着実に増えている
スマートフォンやタブレットの普及に伴い、電子書籍は身近なものとなりました。「電子書籍ビジネス調査報告書2020」によると、電子書籍利用者は無料版・有料版を合わせ全体で44.7%となり、2018年度から1.1ポイント増加しています。このことからも、電子書籍の利用者は着実に増えているのが分かります。
電子書籍を使う11個のメリット
利用者が増えている電子書籍、紙書籍にない魅力は一体何なのでしょうか。8つのメリットを見てみましょう。
1.いつでもどこでも買える・読める
2.本を置くスペースを必要としない
3.文字のフォントやサイズを変えて読める
4.書き込みをしても消せる
5.在庫切れにならない
6.本屋にない書籍も購入できる
7.読み上げ機能や誌面保存など便利な機能がある
8.読み放題などのお得なキャンペーンがある
9.紙の書籍よりも画面サイズが大きい
10.好きなページをスクショで保存できる
11.コンディションが悪化する心配がない
①いつでもどこでも買える・読める
常に持ち歩いているスマホやタブレットなどで、すぐに購入して読めます。コロナ禍で外出を控えている場合も家にいながら書籍を購入できるため、書店まで足を運ぶ必要がありません。
移動中の空き時間や仕事の休憩時間など、そのときの気分に合った本を選んだり買ったりできるため、場所や時間を問わずに好きなときに好きな本が読めます。
②本を置くスペースを必要としない
本をたくさん読む人の場合、本棚や床に積んだ本が生活スペースまで広がっていることがあります。電子書籍は端末にすべての本が管理されているため、本で部屋を圧迫することも本棚を買い足す必要もありません。
③文字のフォントやサイズを変えて読める
紙の書籍は、「文字のサイズが小さくて見にくい」「フォントが見づらい」といった問題があります。しかし電子書籍は文字のフォントやサイズを自分好みに変えられるため、本を快適に読めるのです。
④書き込みをしても消せる
紙の書籍をきれいに保ちたい場合、線や書き込みをするのに抵抗がある人も多いですよね。電子書籍には、マーカーを入れたりメモを記入できたりする機能があります。書き込みをしても後から消せるので、気軽に線を引いたりメモをしたりできるのです。
⑤在庫切れにならない
「欲しい本が書店になかった」というのは、多くの人が経験しているのではないでしょうか。何軒回っても結局買えず、時間を無駄にしてしまうこともあります。電子書籍は在庫切れがないため、見つかるまで何軒も書店を回ることなく、購入したい時にすぐに買えるのです。
⑥本屋にない書籍も購入できる
先述した通り、すでに絶版になって手に入らない本が電子書籍では購入できる場合があります。また本屋には置いておらず、取り寄せが必要な本も多いです。電子書籍は、本屋では買えない書籍も購入できるため、泣く泣く諦めたり入荷するまで待ったりする必要がありません。
⑦読み上げ機能や誌面保存など便利な機能がある
紙の書籍にない機能といえば、読み上げ機能です。本を読む時間がなかなか取れない時でも、料理をしながら、掃除をしながら本の内容を聴けます。
またスマホやタブレットのスクショ機能を使い、誌面を保存することも可能です。気に入った言葉などを後から自分で見返すために保存できます。
⑧読み放題などのお得なキャンペーンがある
電子書籍によっては、期間限定の無料キャンペーンや割引キャンペーン、読み放題などの魅力的なサービスが展開されているものもあります。
例えば、Amazon Kindleの「Kindle Unlimited」という読み放題サービスは、月額980円で200万冊以上が読み放題なので、調べ物が多い人や読書好きの人におすすめです。
⑨紙の書籍よりも画面サイズが大きい
タブレットのサイズは10インチ(横22.10×縦12.45cm)を超えるものが主流で、スマホはさらに2~3インチほど小さいです。一方で紙の書籍の場合、一般の少年コミックのサイズは横11.2×縦17.4cmと、タブレットと比較すると小さくなります。
さらに大きいサイズのタブレットもあるため、電子書籍なら紙の本よりも迫力のある画面で読書を楽しめるでしょう。細かい文字や図も拡大しやすいため、論文などを読みやすくなることも電子書籍ならではのメリットです。
⑩好きなページをスクショで保存できる
タブレットやスマホのスクショ機能を使えば、電子書籍の好きなページを解像度が高い状態で保存できます。紙の本や雑誌を撮影して記録する場合のように、光が反射して一部が見にくくならず、切り抜いてスクラップする手間もかかりません。
最近のスマホは画像の情報をもとに検索する機能も充実しており、読みたいページのキーワードを入力してアルバム内を検索すれば、スクショしたページが簡単に見つかります。
⑪コンディションが悪化する心配がない
電子書籍の場合、データを削除しない限りはコンディションの良い状態を保てるため、書籍が見やすいデータとしてタブレットやスマホの中に残り続けます。保存場所や湿度などに気を配らなくても、コンディションが悪化する心配がないこともメリットです。
紙の本の場合は、取り扱いに注意しなければコンディションが悪化します。日に当たると日焼けしますし、大切に本棚にしまっていても湿度が高ければカビが生えるかもしれません。
入浴中に読書をしたい人も、紙の本は蒸気や水滴を被ってふやけてしまう可能性がありますが、防水機能付きのスマホやタブレットから電子書籍を読めば、そのような心配もありません。
電子書籍の11個のデメリット・注意点
一方で、電子書籍にはデメリットもあり、11個の点に注意が必要です。
1.集中力が落ちる場合があ
2.端末の重さで手が疲れる場合も
3.充電が切れると読めなくなる
4.あらかじめスマホやタブレットを購入する必要がある
5.中古で安く買うことができない
6.貸与・売却ができない
7.サービス終了で読めなくなる場合もある
8.紙の質感が感じられない
9.ブルーライトの影響を受ける可能性がある
10.端末が故障すると修理するまで読めなくなる
11.発売が紙より遅い場合がある
①集中力が落ちる場合がある
読書中にSNSやLINEなどの通知が来ることもあり、本の世界に没頭できない場合があります。本に集中したい人は、読書専用端末の電子書籍リーダーを使ってみましょう。
②端末の重さで手が疲れる場合も
大きいスマホやタブレットを使っている場合、端末が重くて手が疲れることがあります。長時間電子書籍を読む場合は、タブレットスタンドを利用したり、聴く機能を使ったりしましょう。
③充電が切れると読めなくなる
スマホやタブレットの充電が切れると読めなくなってしまうため、外出先で読む場合は注意が必要です。「気になるところで充電が切れた」とならないよう、モバイルバッテリーを持ち歩くのがおすすめです。
④あらかじめスマホやタブレットを購入する必要がある
電子書籍はスマホやタブレットがなければ読めないため、初期費用がかかります。すでにスマホやタブレットを持っていればすぐに導入できますが、持っていない場合はスマホやタブレットを購入する必要があります。
⑤中古で安く買うことができない
電子書籍は紙の書籍よりもいくらか安く購入できますが、中古がないため新品の値段で買う必要があります。本を中古で買うことに慣れていると、電子書籍は高く感じるかもしれません。
⑥貸与・売却ができない
電子書籍は、紙の本のようにおすすめの本を友人に貸したり、買った本を古本店やフリマアプリで売ったりできません。「友人に勧めたい」「本を売って換金したい」人にとっては、電子書籍は合わないでしょう。
⑦サービス終了で読めなくなる場合もある
電子書籍サービスは、いつ終了するか分かりません。大手の電子書籍サービスでも、何かのきっかけでサービスが終了することが考えられます。そうなった場合は購入した本が手元に残らなくなってしまいます。
⑧紙の質感が感じられない
紙の本の魅力といえば、紙をめくる時の感覚や匂いではないでしょうか。本ごとに紙の質感が違ったり、時間の経過と共に匂いが変わったりします。電子書籍にはこの質感がないため、紙の質感を感じながら読書をしたい人にはおすすめできません。
⑨ブルーライトの影響を受ける可能性がある
スマホやタブレットなどの液晶画面からはブルーライトが出ており、これは目に悪影響を及ぼすとされています。長時間にわたって画面を見続けていると、目が疲れたり、最悪の場合は視力が低下したりする恐れがある点がデメリットです。
紙の本も、暗い場所で読むと視力低下のリスクはありますが、少なくともブルーライトによる影響は受けません。タブレットやスマホでブルーライト対策をする場合は、目の負担を抑えられる「電子書籍リーダー」の使用をおすすめします。
⑩端末が故障すると修理するまで読めなくなる
落下や水没が原因でタブレットやスマホなどの端末が故障すると、修理または新しい端末を購入するまで電子書籍を読めません。仕事や勉強などでどうしても今すぐに読みたい本がある場合は、紙の本を購入するか、図書館に読みに行く・借りに行く必要があります。
⑪発売が紙より遅い場合がある
書籍の中には、電子書籍として配信されるタイミングが、紙の本の発売から数日後~数週間後になるものもあります。電子書籍にこだわる場合、この間に読みたい本が読めず、配信開始まで待ち続けなければなりません。
また、書籍によってはそもそも電子書籍化されない本もあります。特に、かなり昔に発売された本は電子書籍化が追いついていない作品もあり、読みたい本のすべてを電子書籍で読めるとは限りません。
電子書籍と紙の本はそれぞれどんな人におすすめ?
この項目では、電子書籍と紙の本のどちらを購入するか悩んでいる人に向けて、それぞれをおすすめできる人の特徴をご紹介します。ベストなのは後述するように「使い分けること」ですが、どちらかをメインにしたい場合は、この項目を参考に自分に適したタイプを選びましょう。
⑨電子書籍がおすすめな人の特徴
電子書籍をおすすめできるのは、以下に該当する人です。
<電子書籍をおすすめできる人の特徴>
・たくさんの書籍を外に持ち運んで読みたい人
・気になった本をすぐに購入して読みたい人
・家に多くの本を置くスペースがない人
・紙の本のメリットを感じない人
・絶版などが理由で市場から購入できない本を読みたい人
外出先でも読書ができることや、設置場所を気にせずに好きなだけ購入できることが電子書籍の特徴です。紙の本のメリットも確認したうえで、あまり魅力を感じられない場合は、電子書籍を利用してみると良いでしょう。
⑩紙の本がおすすめな人の特徴
紙の本をおすすめできる人の特徴は次のとおりです。
<紙の本がおすすめな人の特徴>
・電池の残量などを気にせずに本を読みたい人
・読書用のタブレットを持っていない人
・紙の質感を楽しみながら読書をしたい人
・サービス終了など電子書籍独自の欠点が心配な人
・読み終わった後に本を売ったり、貸したりしたい人
電子書籍には「電池が切れると読めない」「サービス終了の可能性がある」といった欠点がありますが、紙の本ならその欠点をカバーできます。紙の質感を楽しめるなど、紙媒体ならではのメリットも感じられるでしょう。
本の種類によって使い分けるのがおすすめ
電子書籍のメリットと注意点をお伝えしました。電子書籍は便利ですが、紙書籍ならではの魅力を完全に捨てきるのは難しいですよね。本の種類によって、電子書籍と紙書籍に使い分けるのがおすすめです。
小説やビジネス書などは電子書籍にすると、いつでも読める上に書き込みもできます。一方で写真の多い書籍や雑誌などは、電子書籍だと拡大やスクロールをするのが面倒なため、紙の書籍のほうが見やすいです。また、参考書なども直接書き込みたい人も、紙の書籍がよいでしょう。
まとめ
電子書籍は場所や時間を問わずに、いつでも読みたい時に読めます。本の場所も取らないので、本棚を置くスペースに悩む必要もありません。しかし、電子書籍は紙の本のように、紙をめくる行為や本の匂いを感じることがなく、本を読んでいる感覚を覚えにくいため、人によっては抵抗があるかもしれません。
電子書籍にも紙の書籍にもメリットと注意点はあるため、それぞれを補い合いながら、本によって使い分けてみてはいかがでしょうか。
最後までお読み頂きありがとうございました!
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