赤本・青本・黒本とは?それぞれの違い、どれを使うべきか解説します
※2024年12月3日更新
ブックスドリーム 編集の”まえだ”です。
いつも弊社ブログをお読みいただきありがとうございます。
大学受験勉強にとって過去問題集を解くのは重要なことです。書店や図書館に行くと、表紙が赤い「赤本」が並んでおり、多くの人が過去問題集といえば「赤本」を思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、「赤本」以外にも「青本」と「黒本」といった過去問題集があります。この3つは、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。
そこで今回は、参考書や赤本、予備校テキスト・教材を専門に15年以上買取と販売を行い、500万名以上にご利用いただき、40万件以上の買取と3600万冊以上の取扱い(2024年1月時点)を行ってきた弊社が、「赤本」「青本」「黒本」の違いや、どれを使うのがおすすめなのかについてお伝えします。
また、記事の後半では、過去のセンター試験問題や志望校の過去問(赤本)を手に入れる方法と、使い終えた参考書・問題集・赤本・青本・黒本などを宅配買取で手軽に買い取ってもらう方法についても解説しています。
目次
赤本・青本・黒本とは?
大学入試の過去問題集には、主に「赤本」「青本」「黒本」の3種類があります。それぞれ、表紙の色からこのように呼ばれており、いずれも大学受験勉強において欠かせない過去問題集です。
なお共通テストは2021年に始まったばかりのため、収録されている年数がまだ少ないのが実情です。そのため、センター試験の過去問が収録されていることがあります。
それでは、赤本・青本・黒本がそれぞれどのような過去問題集なのかを見ていきましょう。
赤本・・・教学社が出版する過去問題集
過去問題集の代表的な存在ともいえる赤本は、教学社が出しています。図書館や近くの書店に並んでおり、手に入りやすい点が特徴です。
赤本には、共通テストの特徴がつかめる「共通テスト赤本シリーズ(共通テスト過去問研究)」、大学別の過去問が収録された「大学入試シリーズ」、難関大学に特化した「難関校過去問シリーズ」などの種類があります。
青本・・・駿台予備校が出版する過去問題集
青本は、駿台予備校(駿台文庫)が出版する過去問題集です。共通テスト対策の「大学入学共通テスト 実戦問題集」と「大学入学共通テスト 過去問題集」、大学別の「大学入学完全対策シリーズ」があります。
なお「大学入学完全対策シリーズ」は、東大や京大、早稲田大学などの有名難関校しか発行されていません。
黒本・・・河合塾が出版する過去問題集
黒本は、河合塾(河合出版)が出版している過去問題集で、「共通テスト過去問レビュー」と「河合塾共通テスト総合問題集」があります。赤本や青本のように、大学別の過去問題集は発行していません。
赤本・青本・黒本はそれぞれ何が違う?
具体的に、赤本・青本・黒本はどのような違いがあるのでしょうか。以下の4つの点から、それぞれの違いを見ていきましょう。
1.対応している試験
2.収録年数の多さ
3.解説の詳しさ
4.解答の正確性
対応している試験
赤本・青本・黒本のいずれも、2021年より始まった共通テストに対応しています。しかし、共通テストは2021年に始まったばかりであるため、1~2年分の問題しか収録されていません。そのため過去のセンター試験の問題や試行問題が掲載されていることがあります。
大学別の過去問題集に対応しているのは、赤本と青本です。赤本は378大学に対応しているため、ほとんどの都道府県の大学を網羅しています。一方、青本は東大や九大、慶應義塾大など難関大学のみです。
黒本は、大学ごとの過去問題集は発行されていません。
収録年数の多さ
過去問は数年分の問題を解くことで、志望校の出題傾向が分かるため、収録年数の多さも重要です。センター試験の時代には、赤本は過去25年分、黒本は20年分を収録していた一方で、青本は収録年数が少なく物足りなさがありました。
現在は共通テストが始まって間もないため、赤本・青本・黒本のいずれも収録年数は変わりません。それぞれ、過去のセンター試験や予備校のテスト問題を収録しています。
赤本の「共通テスト赤本シリーズ」の2022年英語の場合、2021年共通テストの問題と試行調査、実際創作問題と共に、センター試験12回分の問題が収録されています。
青本の「大学入学共通テスト実践問題集2022年版」には、以下の内容が収録されています。
・駿台共通テスト模試
・駿台atama+プレ共通テスト模試
・駿台ベネッセ大学入学共通テスト模試
・atama+高2共通テスト模試
・駿台高2共通テスト対策模試
黒本の「共通テスト過去問レビュー2022」に収録されているのは、以下の内容です。
・全統共通テスト高2模試
・全統共通テスト模試
・全統プレ共通テスト
・2021年度共通テスト第1日程
解説の詳しさ
解説がもっとも詳しいのは黒本です。予備校ならではのノウハウを生かし、問題ごとの詳しい解説や間違いやすいポイントを収録しているので、分かりやすい点がポイントです。
同様に、青本も予備校のノウハウを生かした分かりやすい解説が魅力です。特に、「大学入学共通テスト 実戦問題集」の理系問題は解説が詳しいとされています。
一方、赤本は解説が簡潔に書かれており、間違えた問題を復習しにくいのが注意点です。
解答の正確性
稀に解答が間違っていることがあるのが、赤本です。そのため、青本や黒本などの問題集と比べ、勉強しにくい点があるかもしれません。解答が分からなければ、書店や図書館で青本や黒本の解答を見て確認してみましょう。
赤本・青本・黒本どれを使うのがおすすめ?
ここまで赤本・青本・黒本の違いを説明しました。それぞれ解説の詳しさや収録年数に違いがありますが、結局どれを使うのがいいのでしょうか。おすすめの使い方は以下のとおりです。
1.共通テストは「黒本」
2.2次試験は「赤本」または「青本」
3.塾・予備校のオリジナル教材の活用もおすすめ
それぞれ見ていきましょう。
共通テストは「黒本」
共通テスト対策なら、河合塾が出版している黒本がおすすめです。黒本は共通テストに特化しており、予備校ならではの詳しい解説が載っています。共通テストの出題形式や、時間配分などを総合的に分析しているため、赤本よりも勉強しやすく、試験前の総チェックとして使うのもおすすめです。
2次試験は「赤本」または「青本」
赤本と青本は大学別の過去問があるため、2次試験対策での使用におすすめです。青本は解説が詳しい一方で、難関大学の過去問題集しか発行していません。そのため青本に対応していない大学は、全国の大学をほとんど網羅している赤本を使いましょう。
塾・予備校のオリジナル教材の活用もおすすめ
共通テスト対策であれば、赤本・青本・黒本以外にも、Z会・代ゼミ・東進といった有名予備校が出版している教材(共通テスト実戦問題集)があります。代表的なものは、Z会が出している「共通テスト実戦問題集(緑本)」や、代ゼミ(代々木ライブラリー)の「共通テスト実戦問題集(白本)」、東進(東進ブックス)の「共通テスト実戦問題集」などです。全て「共通テスト実戦問題集」というタイトルですが、もちろん内容は各予備校オリジナルのものです。
赤本・青本・黒本以外にも、自分の実力や苦手問題の克服のために、こういった有名予備校が出版している教材を活用するのも一つの方法です。
まとめ
赤本・青本・黒本には良い点も注意点もあります。共通テスト対策には詳しい解説が特徴の黒本を使い、2次試験対策には解説の詳しい青本や、網羅している大学が圧倒的に多い赤本の使用がおすすめです。
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